監視対象の光ファイバ芯線を周期的に測定監視し、異常検出時は損失、距離をアラーム通知するシステムです。 測定周期は光ファイバ芯線個々に柔軟な設定ができ、チャネルスケジューラによりの測定の制御がおこなわれます。 このシステム導入により迅速な故障対応が可能となり早期回復が可能となります。 システムは「監視部」、「試験部/測定部」により構成されています。 構成の概念図は次の通りです。
監視装置は試験部の制御装置から各芯線の測定データを収集し蓄積します。 異常通知を受けた時に異常アラームの画面表示、警告灯の点灯、警告メールの送信を行います。 試験部の制御装置の遠隔操作により手動で測定が可能です。
制御装置、光測定装置、光チャネルセレクターで構成されています。制御装置から 監視対象の光ファイバの中から測定対象の芯線を光チャネルセレクターで接続します。 また光測定装置に測定条件を設定して光ファイバの試験を行います。 制御装置は試験データを光測定装置から取得し監視装置へ送るとともに、 芯線の断線や損失の判定を行います。 故障と判定された場合は監視装置に異常通知を行います。 制御装置は、監視装置からの遠隔制御による処理を行います。 試験部は測定部と1:1で接続する「試験部分散型」と、1つの試験部と複数の測定部を接続する 「試験部集中型」があります。
試験部と測定部と隣接して配置し、試験部からUSBやLANで測定部を制御し光ファイバの 損失測定を繰り返します。監視対象になっている複数の光ファイバ芯線は試験部からチャネルセレクターで 切り替えられて光測定器に接続されます。
試験部分散型(従来方式)は測定部毎にサーバーを設置していましたが 試験部集中タイプは測定部にはサーバーを設置せず最大20測定部を1試験部で監視する方式としました。 試験部では、割り込み操作により他の測定部を停止することなく操作、設定が可能です。 試験部集中型は平成27年度「札幌市ものづくり関連事業」の一環として開発されたもので、 平成28年4月15日「札幌市ものづくり関連事業成果事例集」に 「集中制御方式による新光ケーブル監視システムの開発」として掲載されました。
しきい値を超える損失が発生した場合にはPCや携帯電話に警報メールを送出します。
レベル推移ログファイルは自動保存されています。 このレベル推移ログファイルをExcel等でグラフ化することによりケーブルの劣化傾向が分かりますので 予防保全の実施や効果的な設備更改によるコスト削減が期待できます。 オプションとして「RFTアナライザー」があります。この損失レベルの経時変化の解析機能により、 「いつ」「どこで」「どのくらい」の劣化が進んでいるかを可視化することができます。 以下にエクセルによる監視測定最遠端の損失レベル推移とRFTアナライザ-の表示画面を示します。
[画面] RFTアナライザーの表示